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| No.00006 牛のつなぎ場所 |
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2011-12-02
私の住んでいる島では殆ど全てと言っていいほどの民家でヤギ、牛を飼っています。中には農耕用に水牛を飼っている家もあります。２０年位前はどこに繋いでおいても誰も文句など言う人はいなかったようですが、現在は人口も増えてきて畑を作っている人もいれば、植木を植えている人、植林をしている人たちもいます。こうなってくるとどこでもいいから繋ぐというわけにはいきません。私の家の近所の青年も牛を２頭飼っていますが、自分で土地を所有しているわけではないので食べさせる草が問題になります。そこで私は彼に、私の土地の中に繋いでも構わないと言ってあげました。ただし植木類を食べさせないよう気をつけて場所を選んで繋ぐことが条件です。私にとっては雑草が減るので好都合です。近所づきあいもうまくいくというおまけ付きです。
ところが中にはひどい老人もいます。彼は自分で土地を所有しているにもかかわらず、なぜか他人の土地に繋ぎたがります。彼が飼っているのは水牛１頭と牛が２頭なのでやはり餌には困っていることと思います。他人の土地に繋ぐのは許可さえ得られればいっこうに構わないと思うのですが、たまに私の土地に入るための私道に繋ぐことがあります。皆さんは水牛を見たことがありますか？
色が黒いせいか遠くから見ると小さく見えることがありますが、近寄ってみると結構大きいどうぶつですよ。彼の飼っている水牛はメスで重さにして約３００ｋｇはあると思います。この水牛を道路につながれたらちょっと怖くて往来するのを躊躇してしまいます。道路の幅の６０％くらい占めてしまうこの牛が目の前に横たわっていたら貴方はそこを通れるでしょうか？
近寄ると急に起き上がったりするんですよ！ 彼だけではなく近所の子供達も私の私道に繋ぎたがります。あ〜あ、なんででしょう？
いちど繋がれている子牛に気づかずにオートバイで近寄ったら、牛が急に逃げ出して繋いでいるロープがまるでよくある子供のいたずらのようにピーンと張ってしまったではないですか。そこをオートバイで通ったらそれはそれは危険なことです。たまたまこのときはうまい具合に事故は起きませんでしたが、後で考えたらちょっと寒気がしました。
やはり繋ぐところをもっとよく考えてもらわないとすっごく怖いです。実は昨日も道に１頭繋がれてました。困ったものです。あまり考え深くない子供達が繋いでいくのはまだしも、分別のある大人たちにそんなことをされるとちょっと頭が混乱します。貴方だって間違いなく「嫌がらせかな？」と思うはずです。でも私が思うところ、嫌がらせではなく、この島の人は呑気なだけなんです。２０年前とかわらず人々の心は今現在もただただ呑気なんです。
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