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No.00037 あなたは何階? |
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2012.01.14
ちょっと暗い話になります。私が思うに、海外移住を決心してすでに移住先に住んでいる方、まだ移住されていない方も、みな自分が死んだときのことも考えていると思います。いろんな方に意見を聞いてみましたが、大部分の方は移住先に骨を埋める覚悟でいるみたいです。ただどのようにという話になるとその形ははっきりとしていないようで、皆さん未知の世界を漂っているようです。
私の住んでいる島にも当然のことながらお墓がたくさんあります。ただこの島の風習なのか、ほとんどのお墓は海沿いに作られています。何度か見に行ったこともあるのですが、海沿いのせいか陰気な雰囲気はまったくといっていいほど感じられませんでした。ただこの島も墓地の不足問題が浮き上がってきていて、その解決策にお墓が高層化しています。中には5階建てなんていうお墓もあります。ましてやもう足の踏み場もないほど埋葬されているので、そのお墓の上を土足で踏みつけなければなりません。あまりいい気持ちはしないし、踏まれる方も怒っているんじゃないかと思います。一部の地区ではあまりにも墓地が手狭になってしまったので、政府が山間部に墓地を設置してそこに埋葬するようにしています。ただなぜかこの高層化墓地は引き継がれています。
実は2年前に女房の父親がなくなったときにこの墓地に埋葬することになりました。役場へ行って詳しく話しを聞いてみると、墓地は2種類あるということが分かりました。ひとつは埋葬自体は無料なんですが、期限がついていて、もしその期限を過ぎてしまうと、掘り返されて他の人の遺骨とひとまとめにされて一箇所に埋葬されるシステム。ただし税金を支払えば掘り返されることはないそうです。もうひとつは墓地内に棺おけの大きさ分の土地を買ってそこに埋葬するシステムで、こちらは無期限で追加の税金の支払いはないそうです。結局私たちが選んだのは後者の方でした。やはり掘り返されるのは亡くなった父もいやでしょうし、ましてや生きている家族はもっといやなおもいをしなければなりませんから、ちょっと贅沢をしても土地を買うことにしたわけです。値段は35,000ペソでした。フィリピン人にとっては安い値段だとはいえないと思います。事実墓地内を見回してみると、土地を買って埋葬しているのは皆名のあるお金持ちの人たちばかりでした。
ふと自分のことを考えてみるときがあるのですが、やはり5階建ての3階にとか、土足で踏まれるとか、掘り返されるとか、他の遺骨と一まとめとか、想像してみるとさすがに気がめいってきます。ある日女房と山にピクニックに出かけたのですが、その途中に海の見える小高い丘にある墓地を見かけました。さっぱりした感じで、他の墓地と同様陰気さを感じさせられませんでした。そこで一言、
「どうせ埋められるんだったらお墓マンションじゃなくてこっちのほうがいいな〜」
と女房に一言言っておきましたが、死んでしまったらどのようにしてもらえるかは残された家族次第ですから、そのときにもしお金に余裕がなかったら、高層墓地マンションの4階なんてことにもなりえます。ん〜・・・ま、いっか。
ちなみにフィリピンにも火葬場があるということを耳にしたことがありますが、私はまだ実物を見たことはありません。
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